「新茶第一太陽光発電所」 
「新茶第一太陽光発電所」 
(出所:自然電力)
[画像のクリックで拡大表示]
事業スキーム 
事業スキーム 
(出所:自然電力)
[画像のクリックで拡大表示]

 自然電力(福岡市中央区)は、宮崎県西都市に出力約2MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「新茶第一太陽光発電所」を2015 年 12 月に完工し、2016 年 1 月から商業運転を開始した。

 西都市荒武に位置する民有地(元ミニゴルフ場のショートコース)約3万4000m2を利用した。年間発電量は約229万kWhを見込み、これは一般家庭約700世帯の年間使用電力量に相当する。発電電力は、九州電力に売電する。売電収益の一部を地域に還元したり、蓄電池を設置して防災対策に生かしたりするなど、地域に貢献する取り組みも行う。

 EPC(設計・調達・施工)サービスは、グループ会社である juwi(ユーイ)自然電力(東京都文京区)が担当し、O&M(運営・保守)は、同じく自然電力グループの juwi(ユーイ)自然電力オペレーション(東京都文京区)が担うという。

 太陽光パネルはカナディアンソーラー製、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製、架台は米RBI Solar社製を採用した。

 同発電事業は、「南九州自然エネルギーファンド」の第 1 号投資案件となる。同ファンドは、地元企業・金融機関等が3.5億円、一般社団法人・グリーンファイナンス推進機構が3億円、自然電力が0.5億円を出資し、2015年3月に組成された。投資対象となる地域は、九州南部3県(鹿児島・宮崎・熊本)で、「新茶第一太陽光発電所」を含め、2年間で5カ所程度の太陽光発電所の設置を計画する。売電収益の一部を地域に還元する施策や、地域防災への貢献を通し、対象地域の活性化に資する取り組みも実施する。

 また、「新茶第一太陽光発電所」は、自然電力として初の試みとなる信託スキームを採用した。同社は2015年3月、信託委託者として、太陽光発電設備を対象とした信託契約を締結した。信託スキームの活用で、事業運営・資産管理の中立性や透明性を高めることが可能となるという。