米SDG&Eが公開したLiイオン定置型蓄電池施設と関係者
米SDG&Eが公開したLiイオン定置型蓄電池施設と関係者
(出所:SDG&E)
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カリフォルニア州エスコンディードに建設した
カリフォルニア州エスコンディードに建設した
(出所:SDG&E)
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容量120MWでLiイオン蓄電池では世界最大級
容量120MWでLiイオン蓄電池では世界最大級
(出所:SDG&E)
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 米カリフォルニア州のエネルギー大手であるSan Diego Gas & Electric (SDG&E)社は2月24日、容量(kWh)ベースで世界最大級となる定置型Liイオン蓄電池施設を公開した。

 同社が米AES Energy Storage社と協力してサンディエゴ市の北部のエスコンディード(Escondido)に建設したもので、出力は30MW、容量は120MWhである。この容量は、同社の顧客2万軒に最大で4時間まで供給が可能な電力に相当するという。

 この蓄電池の増強は、米カリフォルニア州の公益事業委員会(CPUC)が昨年、SDG&Eなど同州の主要な電力大手事業者に対して指示していたもの(関連記事)。同社は今回稼働した30MWに加え、エルカホン(El Cajon)でも7.5MWの定置型蓄電池施設を建設していた。

 使用したLiイオン蓄電池セル(電池素子)は約40万個で、電気自動車(EV)などで使用されるセルと同様のものという。それらをユニット化し約2万個のモジュールとして24個のコンテナに収納した。

 SDG&Eはこれらの蓄電池施設によって、同社が電力を供給する地域のエネルギー信頼性が強化され、同時に太陽光や風力といった再生可能エネルギーの利用度が最大限に引き上げられるとしている。

 同社は、2030年までに330MW以上の定置型蓄電池システムを開発、または接続すると見込む。