臨床プログラムの開発・提供を行うクリニカルパスは、医療的な肌質検査に基づき肌質別に最適なメイク法を指導したり、化粧品のリストを提供したりするメイクアッププログラム「フローラメイク」を、メイクアップアーティストでRenoBeauty代表の田中誠太朗氏と共同で開発した。クリニカルパスが開発し2015年から提供している「美肌菌ドッグ」を利用し、肌質を数値化。その結果を基に48パターンに分類し、それぞれの肌質に合ったメイク法の動画やテキスト、化粧品リストなどを、専用Webサイトを通じて提供する。

クリニカルパス 代表取締役の倉橋絢也氏(向かって右)とRenoBeauty代表の田中誠太朗氏(左)、モデルを務めた白華れみさん(中央)
クリニカルパス 代表取締役の倉橋絢也氏(向かって右)とRenoBeauty代表の田中誠太朗氏(左)、モデルを務めた白華れみさん(中央)
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 美肌菌ドッグは、遺伝子検査の一種であるリアルタイムPCR法で皮膚常在菌量を検査し、表皮ブドウ球菌、アクネ菌、黄色ブドウ球菌の量とバランスを見る。皮脂量、水分量、アレルギー、皮膚の厚さ、色に関する項目なども検査する。さらに、温湿度一定環境下での20種の測定機器検査、生活習慣などに関する130項目の問診を行う。美肌菌ドッグで得られた検診データはITヘルスケア学会が管理し、研究データとして活用することを目標としており、公益性のある検診事業でもある。

 美肌菌ドッグは2015年6月から都内3つの医療機関を通じてサービスを提供しており、現在、症例数は約400。クリニカルパス 代表取締役の倉橋絢也氏は、「美肌菌ドッグでは、検査の結果メイクをやめるように薦めるケースがよくある。ただし、女性の多くはメイクをやめられないため、肌荒れが改善しないという課題があった」と話す。こうした中、メイクアップアーティストの田中氏が「美肌菌ドッグ」を受診し、自らの検査の数値の説明を受ける中、「肌質にあったメイクを提供できるのではないか」との話題で盛り上がった。そして、田中氏がメイク法を肌質別に48パターンに整理し監修することで、今回のサービス実現に結びついたとする。