NTTドコモは2月21日、ドローン(無人小型飛行体)を使った太陽光パネルの自動点検・解析サービスを試行的に(トライアル)提供すると発表した。
太陽光発電事業者やO&M(運用・保守)事業者など、ドローンを使って点検を効率化したい企業向けのサービスとし、ドローンの運用を総合的に支援する「ドローンプラットフォーム docomo sky」を提供する。
このプラットフォームは、「クラウドコネクト」、「運航支援基盤」、「ビジネス支援基盤」、「解析支援基盤」と呼ぶ4つの要素で構成し、ドローンを使った点検で必要な情報を、web上で一元管理できる。
ドローンは、携帯電話の通信網を活用し、常時、プラットフォームと接続する。クラウドコンピューティング上で、ドローンやカメラの遠隔制御が可能とするほか、リアルタイムでデータを通信する。
複数台の自動飛行や、目視できない区域での遠隔操作、機体情報の管理、機体を使った業務のワークフロー管理、撮影画像データなどの取得や管理といった一連の運用を、web上で管理できる。
撮影画像から不具合パネルを判別し、位置情報とともに記すレポートは、自動で作成するとしている。
さまざまな分野への応用を想定している中、最初のトライアル案件は、太陽光発電所におけるパネル点検となる。
南国殖産(鹿児島市)がサービスを活用し、2018年3月から、同社グループの九州おひさま発電の日置発電所におけるパネル点検に使われる。
4月からは、本格的にサービスを開始するとともに、普及促進団体「セルラードローン・オープンパートナーイニシアティブ」を立ち上げ、幅広い分野向けに提携企業を募って実証や技術開発を進めていく。
また、ドローンを活用したい企業や自治体などを対象に、機体やカメラの販売やレンタル、通信端末の提供、映像中継や3D(3次元)画像計測などのソリューション提供、国土交通省への飛行申請支援、操縦者の派遣や安全に運用するための講習といった、ドローンの導入支援サービスも開始する予定とする。
参考価格として、機体とカメラのレンタル、通信端末、現地でのセットアップ、講習、映像中継ソリューションを含めて、60万円(税抜き)からとしている。