シンガポールのフェニックス・ソーラー(Phoenix Solar Pte)社は2月21日、イケア・サウスイースト・アジア(IKEA Southeast Asia)社からイケア・タンピネス(IKEA Tampines)店の屋上に設置する出力1MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)のプロジェクトを受注したと発表した。
同発電システムによって、年間130万kWhの発電量を見込む。これは、シンガポールで平均的な4部屋の住宅に換算すると283軒分に相当するという。イケアは、今後10年間で同店舗の電気料金を240万ドルほど削減できると見込んでいる。
今回のプロジェクトは、タイ・バンコクの「メガバンナー(Megabangna)」ショッピングモール店にイケアが導入した1MWの太陽光発電設備が順調に稼働していることから決まったという(図)。両社間では、他店舗でも今後、同様の発電システムを導入する方向で既に協議を進めている。
フェニックス・ソーラー社は、ドイツを拠点としグローバルに太陽光発電設備の施工を展開しているPhoenix Solar AGのシンガポール現地法人。イケア・サウスイースト・アジア社とフェニックス社との契約は、非独占的な地域包括合意に基づいており、屋上設置型の太陽光発電システムのEPC(設計・調達・施工)サービスと運用・保守(O&M)を含むトータルソリューションとして最近、両社間で締結されたという。
イケア・サウスイースト・アジア社のChristian Rojkjaer社長は、「このプロジェクトは、持続可能性のコアとして掲げている『再生可能エネルギーを発電し消費する』という目標を支えるものだ」と述べている。
同社は、シンガポール、マレーシア、タイという同社の進出している国で今後も同様のプロジェクトを推進するとみられる。
マレーシア・クアラルンプールのイケア・チェラス(IKEA Cheras)店では、既に同様の太陽光発電設備を屋上に設置済みという。バンコク・メガバンナーのプロジェクトは、タイが2014年に施行を開始した固定価格買取制度(FIT)の下でバンコクの系統網に接続した太陽光発電設備として最大規模としている。
イケア・タンピネス店の太陽光パネル設置工事は、3月に開始、7月に完成の予定である。