KDDIは2017年2月21日、月面探査プロジェクト「au×HAKUTO MOON CHALLENGE」の月面探査車(ローバー)の名称が「SORATO(ソラト)」に決定したことを発表した。この月面探査車は米Google社がスポンサーである月面探査コンテスト「Google Lunar XPRIZE」に参加するもの。同コンテストにはチーム「HAKUTO」が日本から唯一エントリーしており、KDDIはそのオフィシャルパートナーとしてプロジェクトに協力する。

 HAKUTOはインドのチーム「TeamIndus」の打ち上げロケットや着陸船(ランダー)に相乗りすることになっており、現在は打ち上げや宇宙環境に耐え得る部品・構造を持つ月面探査車の開発に取り組んでいる。Google Lunar XPRIZEでは、月面探査車は着陸地点から500メートル以上を移動し、高解像度の動画や静止画データを地球に送信することが求められる。KDDIはそのための無線技術やデータ圧縮技術の開発を支援する。

 HAKUTOは民間企業であるispaceを中心に運営されており、ベンチャー企業や大学の研究者、ボランティアの専門家など様々な人々が参加する。2016年末時点でGoogle Lunar XPRIZEのファイナリストにはHAKUTO、TeamIndusを含めた5チームが選ばれており、HAKUTOの月面探査機は2017年12月28日にインドSatish Dhawan Space Centreから月に向けて打ち上げられる予定となっている。

月面探査車の名称は「SORATO」に決定した
月面探査車の名称は「SORATO」に決定した
後ろは日本科学未来館の地球型ディスプレイ―「ジオ・コスモス」(以下同)
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HAKUTO代表の袴田武史氏
HAKUTO代表の袴田武史氏
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