トヨタ自動車の米国法人であるToyota Motor North America（TMNA）社と英蘭Royal Dutch Shell社は2017年2月20日（米国時間）、燃料電池車（FCV）の普及に向けて、米カリフォルニア州における水素ステーションの整備で協力すると発表した。
Shell社は今後、カリフォルニア州の既存のガソリンスタンド7カ所に水素ステーションを整備する。トヨタは、同ステーションの運営を資金面で支援する。また、同州のエネルギー委員会「California Energy Commission」は、これらのステーションの整備に1636万2500ドル（1ドル＝113円換算で約18億5000万円）の補助金を交付する予定である。
TMNA先進技術車担当シニアマネージャーのCraig Scott氏は、「両社で力を合わせて、水素社会の実現に近づいていきたい」と語った。また、Shell社水素担当ゼネラルマネージャーのOliver Bishop氏は、「水素社会の実現には、今回のような政府と業界の協力がカギになる」とした。
トヨタは、米国における水素ステーションの拡充に向けた取り組みを強化している。カリフォルニア州では2014年に米First Element Fuel社との間で、同社による19基の水素ステーションの運営を資金面で支援することで合意した。2016年には米Air Liquide社との間で、ニューヨーク・ニュージャージー・マサチューセッツなど5州における合計12基の水素ステーションの運営で協力することで合意している。
一方、Shell社はカリフォルニア州ロサンゼルス市で、既に2基の水素ステーションを運営している。またドイツでは、水素ステーションの拡充に向けた産官連携ジョイントベンチャー「H2 Mobility Germany」に参加している。
