工事が完成した「FPL Manatee Solar Energy Center」の祝典に出席したFPL社のEric Silagy社長兼CEO
工事が完成した「FPL Manatee Solar Energy Center」の祝典に出席したFPL社のEric Silagy社長兼CEO
(出所:FPL)
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 米フロリダ州のエネルギー事業大手であるFlorida Power & Light(FPL)社は2月20日、2018年初めまでに予定しているメガソーラー(大規模太陽光発電所)4カ所の計画を上方修正し、合計8カ所で約600MW規模を建設すると発表した。

 これらのメガソーラーは、1カ所当たりの設備容量が74.5MW(関連記事1) (関連記事2)。8カ所全部を合わせると、約12万軒の家庭に供給する電力を賄えるとしている。

 同社は、太陽光発電事業者としてフロリダ州で最大規模の実績を持ち、メガソーラーを低コストで建設するノウハウを持っているという。

 今後、建設するメガソーラーの稼働期間中、温室効果ガスを排出しないエネルギーを供給しつつ、100万ドル単位のコスト削減を顧客に還元するとしている。

 同社は、全米でもクリーンで信頼性の高い電力を供給する事業者の一社であり、月に1000kWhの電力を消費する典型的な顧客世帯が同社に支払う電気料金は、10年前よりも低額で、全米平均より大幅に安いという。

 FPL社のEric Silagy社長兼最高経営責任者(CEO)は、「太陽光発電の増強にかかるコストの削減に力を入れている。全顧客にゼロエミッションの電気を供給できるようにしていきたい」と述べている。

 今回発表したメガソーラーは、既に発表済みのアラチュア(Alachua)、パットナム(Putnam)、デソト(DeSoto)の3郡を含む8カ所で、いずれもフロリダ州内という。各メガソーラーの建設は、今春の開始を予定している。ピーク時には、200人から250人の作業者が各サイトで建設工事に携わると見込む。

 米国で1月に始動したトランプ政権は、再エネから化石燃料にエネルギー政策の軸足を移す姿勢を鮮明にしている。一方、FPL社が推進するメガソーラーの計画には特に変更がないばかりか、むしろ容量を拡大した格好となっている。