洸陽電機の電力供給エリア
洸陽電機の電力供給エリア
(出所:洸陽電機)
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 洸陽電機(神戸市)は、沖縄電力管内において一般家庭など向けに低圧電力の販売を3月1日から開始する。電力使用量の多い顧客(月間600kWh)の場合、沖縄電力の従来プランと比べて約9%の電気料金の削減が可能という。

 沖縄県は、本土との連系線がないため、電力の自由取引を行う日本卸電力取引所(JEPX)が活用できず、化石燃料以外の安定電源(バイオマス発電や水力発電)も少ないため、安定的な供給力の確保が大きな課題となっていた。

 同社は、2010年から同県内で省エネのための設備改修工事や太陽光発電事業を展開してきた。パートナー企業を通じた関係構築を進めることで、現地のバイオマス発電や太陽光発電などの電源を調達できるようになったことから、2016年12月から高圧需要家向けに電力供給を開始した。

 今回、これまでの各種電源に加えて、新たに沖縄電力からの卸電力供給も活用することで安定供給の見通しが立ったことから、一般家庭など低圧の電力需要家への供給を開始した。なお、販売電力に占める再生可能エネルギー(太陽光発電、バイオマス発電)の比率は非公表。

 沖縄県は全国的に低圧電気料金が高いエリアのひとつであり、同社が新電力として参入することで健全な価格競争による新しい選択肢を提供できるとしている。電力使用量に応じた従量課金の「きほんプラン」のほか、日中と比べて夜間の電気料金を格安にした「生活フィットプラン」を用意した。