「ソラメンテ-Z」
「ソラメンテ-Z」
(出所:アイテス)
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「ソラメンテ-iS」
「ソラメンテ-iS」
(出所:アイテス)
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クラスタ高抵抗化により焼損したバックシート
クラスタ高抵抗化により焼損したバックシート
(出所:アイテス)
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 アイテス(滋賀県野洲市)は、太陽光パネル点検装置「ソラメンテ」の改良型を製品化したと発表した。3月1日から発売する。従来機に比べ、測定精度を高めた上、1人での点検作業に配慮するなど、作業性を高めたという。

 「ソラメンテ」は、「ストリングチェッカー(「ソラメンテ-Z」)」と、「パネルチェッカー(「ソラメンテ-iS」)」という2つの装置からなる。

 「ソラメンテ-Z」で、接続箱からストリング(パネルの直列回路)に微弱な検出用信号を流し、開放電圧と抵抗値(インピーダンス)を測定し、不良パネルのあるストリングを特定する。次に「ソラメンテ-iS」のセンサー部をパネル表面のバスバー(線状の電極)に当てて、電流の磁界を感知し、電流の有無を判断する。これにより、クラスタ(パネルの複数セル単位)断線の状態になっているパネルを特定できる。

 新型の「ソラメンテ-Z」は、インピーダンス測定の精度を向上させた。表示画面の大型化と記憶容量の拡大のほか、自動測定・自動ナンバリング機能を加えたことで、従来、2人での測定が基本だったのに対し、1人での作業も容易になったという。

 新型の「ソラメンテ-iS」は、新開発した高感度固定モードにより、発電電流の少ない低照度下であっても、確実に故障箇所を特定できるという。従来からの特徴である、LEDとブザー音で直感的に判断できる機能を踏襲しつつ、自動パワーオフ機能を加えて、操作性を高めたという。

 「ソラメンテ」は、すでに1000台以上の導入実績があり、今回、利用者からの要望を反映した改良品を製品化した。販売価格は、両機種ともに40万円前後を目安にしている。現在、2機種を連携させ、竣工前の通電状態でない環境下でも測定できる「Z/iS連携モード(Solamente-Link)」を開発中で、今夏には発売予定という。

 同社では、ソラメンテシリーズの製品ラインアップを充実させることで、2017年に2億円以上の売り上げを見込んでいる。