「神谷ダム太陽光発電所」 
「神谷ダム太陽光発電所」 
(出所:兵庫県企業庁)
[画像のクリックで拡大表示]
「平荘ダム太陽光発電所」 
「平荘ダム太陽光発電所」 
(出所:兵庫県企業庁)
[画像のクリックで拡大表示]

 兵庫県企業局は、水を堰き止めるダムの「堤体」に、太陽光パネルを設置したメガソーラー(大規模太陽光発電所)が完成し、2月中に発電を開始すると発表した。姫路市豊富町神谷の「神谷ダム太陽光発電所」と、加古川市平荘町池尻の「平荘ダム太陽光発電所」で、前者は2月15日に発電を開始し、後者は2月29日に発電開始の予定。

 「神谷ダム太陽光発電所」は、神谷ダムの堤体とその下の平地(合わせて3.2ha)に太陽光パネル1万9580枚を設置、出力は4.99MWとなる。年間の発電量は約550万kWhを見込んでいる。堤体の傾斜は22度、平地の傾斜は12度になる。

 「平荘ダム太陽光発電所」は、平荘ダムの堤体(1.6ha)に太陽光パネル6314枚を設置し、出力は1.61MWとなる。年間の発電量は約180万kWhを見込んでいる。堤体の傾斜は上部27度、中部22度、下部18度になる。

 両発電所とも、三和電気土木工事(大阪市)とノバック(兵庫県姫路市)の共同企業体がEPC(設計・調達・施工)サービスを担当し、太陽光パネルはシャープ製、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。堤体表面の岩石資材の上にコンクリート基礎を施工し、架台を固定した。

 兵庫県企業庁は、加古川市平荘町上原の権現ダム内でも、堤体を活用したメガソーラーを建設した実績がある(関連記事)。同庁では、これらを含め12サイトで29.6MWの太陽光発電所を開発しており、2月に発電を始める2サイトですべて稼働することになる。