日本電産は2月13日、英国における再生可能エネルギー発電向けに、電力貯蔵システムのEPC(設計・調達・施工)サービスを受注したと発表した。
イタリアのミラノに本拠を置く子会社の日本電産ASIが、英EDF Energy Renewables社から受注し、契約を締結した。
天候による出力変動のある再エネを大量に導入しながら、電力網における安定供給や電力品質を維持するために使われる。電力網内の余剰電力を一時的に貯めておき、電力の不足が予想される時間帯に放電する。
EDF Energy Renewables社は、英EDF Energy社とフランスEDF Energies Nouvelles社による合弁会社である。
EDF Energy Renewables社は、英国の送電事業者であるNational Grid社向けに、合計容量49MWの電力貯蔵システムを設置する。日本電産ASIは、この電力貯蔵システムのEPCサービスを担当する。
納入するのは、イングランド中部のノッティンガムシャー州にあるウェストバートン事業所である。
National Grid社向けの電力貯蔵システムでは、すでにEDF Energy Renewables社による容量10MWの案件の納入についても契約済みで、これに続く大型受注となった。
今回の受注により、英国の電力貯蔵システム市場における日本電産ASIのシェアは33%になったとしている。
日本電産ASIは、2016年11月に、世界最大級となる合計容量90MWの電力貯蔵システムを納入するなど、市場の拡大を主導し、再エネの導入加速と電力網の安定化に寄与していると強調している。
この合計容量90MWの電力貯蔵システムは、ドイツの電力大手であるSTEAG社向けに納入した。