米国の電力会社であるFlorida Power & Light社は2月11日、米フロリダ州の3カ所の拠点に、メガソーラー(大規模太陽光発電所)を導入すると発表した。

 このうちの1カ所である、FPL Manatee Solar Energy Centerにおいて同日、竣工式を開催した。残りの2カ所は、FPL Babcock Ranch Solar Energy Centerと、FPL Citrus Solar Energy Centerとなる。

 3カ所のメガソーラーは合計出力74.5MWで、 2016年末までに稼働を開始する予定となっている。米国東部では最大規模のプロジェクトになるとしている。

 同社は6年前に、今回の3カ所に近隣する土地に、当時の米国では最大規模となる、9万枚の太陽光パネルを並べたメガソーラーを建設していた。今回は、合計100万枚以上の太陽光パネルを設置する。

 今回開発するメガソーラーについて、地域と協力して開発していること、信頼性が高いこと、かつ、費用対効果が高く、同社の顧客に、手ごろな価格でクリーンな電力を提供できることを強調している。

 同社は最近数年間、今回の3カ所のメガソーラーの建設コストを低減する手法を模索してきたという。地域コミュニティによる強力な支援、送変電インフラ、独自のメガソーラー導入手法などを、今回の計画に盛り込んだ。また、3カ所分の太陽光パネルを一括購入することで、コストを低減した。

 こうした工夫によって、一般的には費用対効果が十分に高くないとされている太陽光発電で、独自の手法によるコスト競争力を実現したとしている。

 3カ所のメガソーラーの建設では、約250人の雇用を生むという。

 3カ所のうち、FPL Manatee Solar Energy Centerに導入するメガソーラーは、762エーカー(約308万4000m2)以上の敷地に、33万8000枚以上の太陽光パネルを並べる。面積は、アメリカンフットボールのフィールド577面分に相当する。

 FPL Citrus Solar Energy Centerは、フロリダ半島の中央部に位置するデソト郡にあり、面積841エーカー(約340万4000m2)の敷地にメガソーラーを導入する。同社が初めて導入したメガソーラーの近隣にある。

 FPL Babcock Ranch Solar Energy Centerは、現在、建設中となっている。フロリダ半島のメキシコ湾側に位置するシャーロット郡にある。地域コミュニティ「Babcock Ranch sustainable community」に参画する。

 3カ所のメガソーラーの合計出力74.5MWのほか、地域コミュニティによる太陽光発電所、小規模や事業用の太陽光発電所を含めると、同社による太陽光発電所の合計出力は、2016年末に合計225MW以上になる見込み。

 現在は合計出力約110MWであり、これを約3倍に拡大することになる。

 同社はこれまで、メガソーラーのほか、フロリダ州の100以上の学校のほか、動物園(Palm Beach Zoo & Conservation Society)、美術館(Broward Young At Art Museum & Library)、大学(Florida International University)、カーレース場(Daytona International Speedway:関連ニュース)などに太陽光発電システムを設置している。