店舗で実証
店舗で実証
(出所:ローソン)
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 ローソンは2月13日、経済産業省の「バーチャルパワープラント構築実証事業」の一環として、IoT(モノのインターネット)を活用した節電制御などを実現する店舗をオープンすると発表した。

 東京都小平市天神町にある「ローソン小平天神町二丁目店」で、2月17日に開店し、慶應義塾大学 SFC研究所と共同で実証実験する。バーチャルパワープラント(VPP)の技術や太陽光発電などを組み合わせることで、電力購入量を2015年度の標準的な店舗の平均値に比べて、約6割削減できる見込み。

 コンビニエンスストアで「VPP構築実証事業」の採択を受けた事業者は、ローソンが初めてとしている。

 太陽光発電システムの出力は22kW相当で、パネルは屋根に設置する。出力10kW相当分を売電し、出力12kW相当分を自家消費する。

 店内に容量5.6kWhの蓄電池システムを設置し、太陽光発電電力の充放電などを行う。スマートハウス向けの通信プロトコルである「ECHONET Lite」に対応しており、遠隔で制御する。節電にも活用できるとしている。

 このほか、LED照明、自然循環換気、床下吸気による地熱利用、換気トップライト(太陽光を取り入れてLED照明と連動させる照明方法)といった省エネ効果の高い設備を導入する。これらの設備にIoTを導入し、節電量の算出やエネルギーの一括制御に生かす。

 ローソンでは2008年以降、創エネ設備や省エネ技術を導入し、実験・検証を進めてきた。この成果を生かし、既存店舗に太陽光発電システムやLED照明、CO2冷媒による冷凍・冷蔵機を導入している。

 既存店への太陽光発電システムの導入では、屋根上に出力12kW相当の太陽光パネルを並べ、10kW相当を売電、2kW相当を店舗で自家消費している。2012年に着手し、2017年1月末時点で約2000店舗に設置ずみとなっている。