クレーン上にセットされたカメラ
クレーン上にセットされたカメラ
(出所:西進商事)
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 西進商事(神戸市)は2月9日、アクティブ・ソーラー・イノベーション(奈良市)と協力して、太陽電池パネル劣化診断システム「Solar EL Explorer」を開発したと発表した。主に大規模な太陽光発電所のサイト現場で利用することを想定している。

 「EL(エレクトロルミネッセンス)検査」とは、太陽電池に電流を流し、そのエネルギーで発生するEL光の様子を捉えることで、パネルのクラック(割れ)などを検出する。暗室が必要になるため、従来は室内で実施している。

 今回、開発したシステムは、太陽光発電所のサイトで実施できるのが特徴。同時に電流電圧特性(I-V特性)も測定できるので、パネルの劣化を容易に評価できるという。日没後に測定するため、測定による売電ロスはない。

 システムの構成は、超高感度カメラ、電流注入用直流(DC)電源、制御用タブレット型PC、発電機などになる。価格は、基本セットの超高感度カメラとタブレットPC、専用のソフトウエアで約400万円となる。電流注入用直流(DC)電源は別売りで約200万円、オプションの支援機器として、発電機、クローラー、三脚で約90万円となる。

 このほか、カメラの位置を柔軟に選べる専用カメラクレーンと、カメラレンズを手元で操作できるリモートノブもオプションで用意している。