多言語対応クラウド型問診サービスの症状入力画面イメージ(上から日本語、クメール語、英語)
多言語対応クラウド型問診サービスの症状入力画面イメージ(上から日本語、クメール語、英語)
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 NECは、多言語対応クラウド型問診サービスを、医療法人社団KNIの関連会社であるKitahara Medical Strategies International(KMSI)から受注した。2016年度にカンボジアで開業予定の日本式医療施設「Sunrise Japan Hospital Phnom Penh(サンライズ・ジャパン・ホスピタル・プノンペン、以下SJH)で利用される。

 SJHは、医療法人社団KNI理事長の北原茂実氏が推進する、日本の医療を輸出産業に育てる取り組み。日本政府が推進する日本医療の国際展開の1つとして位置付けられている。日揮、産業革新機構、KMSIの3社が出資する現地法人Sunrise Healthcare Service社(以下、SHS)により首都プノンペンに設立され、救命救急センターを中心に脳神経外科や健康診断などの日本式医療サービスが提供される予定である。

 受注した多言語対応クラウド型問診サービスは、日本語、英語、カンボジアの公用語であるクメール語に対応し、タブレット端末を用いて患者の自覚症状や生活歴、既往歴などの問診情報を収集するもの。患者自身もしくは看護師がナビゲーションに従って入力することで問診が完了する仕組みを提供する。

 多言語化に対応することにより、患者からの情報収集や、カンボジアと日本の医療スタッフ間との連携などでスムーズなコミュニケーションを実現できるという。また、収集した問診情報を分析し、その後に行うべき処置や検査の候補を表示することで、医師の所見入力をサポートするなど、適切な診断を支援する。

 NECは社会ソリューション事業に注力する中、ヘルスケア領域を強化しており、今回のサービス提供もその一環となる。