エコスタイルによる太陽光発電の施工例
エコスタイルによる太陽光発電の施工例
 (出所:エコスタイル)
[画像のクリックで拡大表示]

 再生可能エネルギー設備の販売・施工、電力の小売りなどを手掛けるエコスタイル(東京都千代田区)は2月1日、再生可能エネルギーを活用した発電事業と電力の卸売りを手掛ける新会社、エコスタイルパワー(東京都千代田区)を設立したと発表した。

 エコスタイルの事業と新会社が連携することで、グループ企業として、再エネの発電事業から運営・保守、電力の買い取り、小売りまで、「電気のサプライチェーン全般をカバーしたビジネスモデル」を構築することになるという。

 エコスタイルは、同社が太陽光発電設備を設置・販売した低圧需要家の顧客などから発電電力を買い取るとともに、自社開発した再生可能エネルギー発電設備を保有している。いずれも、ほとんどは固定価格買取制度(FIT)を活用している。エコスタイルは、こうした再エネ電源から電力を調達し、「FIT電気」として販売する。

 2016年4月から、高圧需要家向けを中心に電力の小売りを開始する。低圧需要家向けにも販売するが、当初の販売比率は少なくなるという。低圧需要家向けの料金メニューは現在、準備中。電力小売り開始時の需要規模は数千kW程度になる見込みで、このうち「FIT電気」の比率は約15%を計画している。残りは、電力卸市場からの調達と常時バックアップ契約によって賄う。料金は、一般電気事業者の現在価格よりも安く設定する。

 太陽光発電の発電量予測システムを独自に開発しており、自社で需給バランスを管理してインバランスリスクを負う形にする。バランシンググループには属さずに、1社で需給バランスの同時同量を達成する方針という。新規参入のため、4月の小売り事業開始時からFIT電気の回避可能費用は、電力卸市場の価格と連動する方式で精算する。

 エコスタイルは、経営ビジョンとして「電力自給自足プロジェクト」を掲げている。地域の資源や産業から産まれる未利用資源を活用して電力を生み出して地域に供給することで、電気料金を削減すると同時に、地域が活性化する仕組みの構築を目指している。