運用中の再生可能エネルギー発電所
運用中の再生可能エネルギー発電所
(出所:RWE Innogy社)
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 ドイツの電力会社であるRWE社の子会社、RWE Innogy社は1月13日、アラブ首長国連邦(UAE)において、合計出力800MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)プロジェクトを開発すると発表した。

 UAEのドバイに立地する。ドバイにおいて、最大規模の太陽光発電プロジェクトとなる。

 RWE Innogy社と、中国の太陽光パネルメーカーであるジンコソーラーホールディングが共同で開発する。

 プロジェクト開発のための入札要項を満たすために、開発はRWE Innogy社とジンコソーラーによる合弁会社(出資比率:RWE Innogy社が51%、ジンコソーラーが49%)が担い、完成後は、UAEの大手電力事業者であるドバイ電気・水道局(Dubai Electricity and Water Authority:DEWA)が60%、その他の1社または複数企業によるコンソーシアムが40%を所有する体制に変わる。

 RWE Innogy社は、再生可能エネルギー発電所の運用を拡大しており、2015年には運用中の発電所の合計出力が2倍以上に拡大した。陸上風力発電では欧州最大規模の発電事業者の一つになり、洋上風力発電では合計出力が約2000MW(2GW)に拡大し、世界の上位5位に入っているという。

 今後、メガソーラープロジェクトの開発や買収によって、さらに拡大していくとしている。こうした拡大は、RWE社から事業を引き継ぐ新たな子会社によって容易になるとしている。RWE社は、再エネ、配電、小売りの三つの事業を分社し、株式市場に上場させる計画を公表している(関連ニュース)。

 今回の発表の中で、この子会社の上場時の株式売却益の半分以上を、再エネ発電の拡大に充てると強調している。

 再エネ発電は、ドイツ以外の世界各国の新規市場で拡大する方針を持つ。アイルランド、米国、中東・北アフリカ、トルコなどである。今回のドバイでの開発は、その一環となる。