Segwayを手に入れたXiaomi

 商売の上手さで定評がある中国Xiaomi(小米)社も、2015年4月からスマートスクーターに間接的に参入している。有力ベンチャーキャピタル(VC)の米Sequoia Capital社と共に同社は、中国Ninebot(納恩博)社の関連企業に8000万米ドルを出資した。

 Xiaomi社の成長理由あるいは商法は実は、極めてシンプルだ。すなわち「山寨製品に先進国の技術を入れて開発し直し、米国流の広告と中国流の飢餓商法で売る」だ。スマートスクーターは上述のようにまさに山寨製品である。ただし、この商法には限界がある。知的財産権を概ね無視するので、法的リスクが高すぎて先進国に輸出できない。

 スマートスクーターでXiaomi社は、この限界を突破するかもしない。出資先のNinebot社に、スマートスクーターの源流の一つである米Segway社を買収させたのだ。もはや中国は高成長市場ではない。VCに資金を出させて知財の有力企業を買収し、中国外で勢力を伸長していく。こうした新商法を、Xiaomi社は今後採っていくだろう。

Internatinal CES 2016におけるNinebot社の展示