大阪いずみ市民生協の所有するメガソーラー 
大阪いずみ市民生協の所有するメガソーラー 
 (出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 大阪いずみ市民生活協同組合(大阪府堺市)は1月25日、組合員の一般家庭向けに電力小売りの事前受け付けを開始した。「現在より電気代が安くなり、調整後CO2排出係数が低く、環境に配慮した商品」を打ち出した。太陽光など再生可能エネルギーを電源に持つエネサーブ(大津市)から電気を調達するとともに、今後、大阪いずみ市民生協の所有するメガソーラー(大規模太陽光発電所)の活用も検討している。

 公表した料金プランは、一般的な家庭向けの「ベーシックプラン」と、電気使用量の多い家庭向けの「バリュープラン」を用意した。月額使用料440kWh以上の場合、バリュープランの方が割安という。ベーシックプランの場合、電気使用量・月300kWhの世帯では、年間電気料金が9万3714円と、2015年12月時点の大手電力会社の料金に比べ4040円(4.1%)安くなるという。

 大阪いずみ市民生協は、現在3カ所のメガソーラーを運営し、今年9月には京都府亀岡市に8.5MWのメガソーラーの稼働を予定しており、4カ所合わせると11.8MWに達する。稼動中の3カ所のメガソーラーの電力は、グループ企業を通して自社施設に供給している。

 4月からの小売り全面自由化に伴う、組合員向けの電力小売事業では、まず大和ハウス工業グループのエネサーブから電源を調達する。エネサーブの2014年度CO2排出係数(調整後)は、0.206kg‐CO2/kWhと、全事業者の平均値0.579 kg‐CO2/kWhに比べて大幅に少ない。

 大阪いずみ市民生協では、亀岡市のメガソーラーが稼働した場合、自社施設では使い切れなくなるため、エネサーブを通じて、組合員に供給することも検討している。