メガソーラー(大規模太陽光発電所)の発電コストは今後も下落を続け、10年後の2025年にはkWh当たり0.03ドルから0.12ドルの価格帯になる――。

 このような見通しを、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)のシニア・アナリストであるマイケル・テイラー(Michael Taylor)氏が明らかにした(図1)。

IRENAのシニア・アナリスト、マイケル・テイラー氏
図1●IRENAのシニア・アナリスト、マイケル・テイラー氏
(出所:日経BP)
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 アラブ首長国連邦(UAE)・アブダビで開催されたクリーンエネルギー関連の国際会議イベント「World Future Energy Summit (WFES)2017」の太陽光の発電コストに関する討議の会合で、同氏がパネリストとして今後のコスト見通しを示したもの。

 同氏は、「ここ数年、メガソーラーの初期コストが低下した要因の大半は、太陽光パネルの価格下落から来ている。BoS(balance of system:太陽光パネル以外のシステムコスト)からではない」と指摘した。

 同氏の分析では、メガソーラーのLCOE(加重平均による均等化発電原価)は、BoSがどのような水準に収束するかに大きく依存するとしつつ、2025年までに59%下落すると予測している。(図2

IRENAのマイケル・テイラー氏が示したメガソーラーのコスト見通し
図2●IRENAのマイケル・テイラー氏が示したメガソーラーのコスト見通し
(出所:IRENA)
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