フランスBugatti社は2018年1月22日、「世界で初めて3Dプリンターで製造可能なブレーキキャリパーを開発した」と発表した。これまで車両部品の金属積層造形に使用された材料は主にアルミニウムだったが、この新しいブレーキキャリパーはチタンを使う。3Dプリンターを使うチタン製機能部品としては世界最大という。

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 この開発は、フラウンホーファー研究機構の研究所の一つであるドイツLaser Zentrum Nord社と共同で進めた。3Dチタン製ブレーキキャリパーの量産化に向け、車両試験を2018年上半期から始める予定。

 3Dプリンターで使用する64チタン合金(Ti・6Al・4V)は、高い応力が加わる航空機の機体や翼部品、ロケットエンジンなどに使用されている。アルミ合金より高性能で、3Dプリントされたものでも引っ張り強度は1250N/mm2となる。これは1mm2に125kgの引張応力を加えても材料が破断しないことを意味する。