KDDIは2017年1月24日、自己採血キットによる血液検査とWebサービスを組み合わせたセルフ健康チェックサービス「スマホ de ドック」の第2弾の在宅検査キットとして、「胃がんリスクチェックABC分類」の提供を始めた(ニュースリリース)。内視鏡検査を受診できる病院の検索機能も併せて提供する。

「胃がんリスクチェックABC分類」のパッケージ(左)と判定する4段階のリスク(右)
「胃がんリスクチェックABC分類」のパッケージ(左)と判定する4段階のリスク(右)
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 胃がんは従来からがん死の要因の上位を占めており、胃がんによる死亡者数は近年、年間約5万人で推移している。一方で早期発見・治療によって生存率は高まっており、「ピロリ菌」を除菌することで罹患リスクを下げられることも分かってきた。ピロリ菌感染を早期に発見し除菌することが、胃がんの予防につながる。

 KDDIが提供を開始した胃がんリスクチェックABC分類は、自己採血キットで微量(0.065ml)の血液を採取し郵送するだけで、胃がんの罹患リスクに関する判定結果を約1週間後にスマートフォンやパソコンで確認できるサービス。ピロリ菌感染による血液中の抗体の量(ピロリ菌の有無)と胃から分泌されるペプシノゲンの量(胃粘膜の萎縮度合い)という2つの要素を測定。これらを基に、胃がんのかかりやすさのリスクをA群(リスク低)~D群(リスク高)の4段階で判定する。

 ピロリ菌に感染しているとされる場合はB群、胃粘膜委縮がさらに進行し、胃がんのリスクが高い状態とされる場合はC群と判定する。D群は胃がんにかかるリスクが最も高い段階で、胃粘膜の萎縮が進行してピロリ菌が住めなくなった状態。この状態を見落とさないためにも、ピロリ菌検査単体ではなく、ペプシノゲン測定と組み合わせた検査が重要という。

 サービス利用者が検査結果に応じて早期に内視鏡検査を受診できるように、内視鏡検査が受けられる病院をスマホ de ドックのマイページで検索できるようにもした。検査費用は1回当たり7980円(税抜、送料別)。