既設の太陽光発電所向けにメーカー保証を補完
既設の太陽光発電所向けにメーカー保証を補完
(出所:日経BP、写真はイメージ)
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 米保険仲介大手エーオングループの日本法人エーオンジャパン(東京都千代田区)は、既設の太陽光パネルに関して、メーカーによる出力保証を一部バックアップする、業界初となる保険スキームを開発し、 2017年2月からサービス提供すると発表した。

 太陽光パネルの第三者認証機関であるテュフ ラインランド ジャパン(横浜市)、 太陽光パネル検査サービスなどを手掛けるエヌ・ピー・シー(東京都台東区)と共同で開発した。保険については、大手日系損害保険会社が引き受ける。

 新開発したスキームでは、(1)既存の発電所に使用されている太陽光パネルの現時点における性能・安全性評価と発電所全体の簡易評価サービス、(2)評価サービス結果に基づき、パネルメーカーから保証が得られない場合に、保険によるカバーの2段構えで保証する、という仕組み。

 (1)の現状評価は、「試験所における試験」と「太陽光発電所における現地検査」で構成する。前者はテュフ ラインランド ジャパンが担当し、太陽光パネルの出力を高精度に測定する。後者はエヌ・ピー・シーが担当し、試験所にて高精度に測定された出力データを基準に、発電所でストリング単位の出力を測定する。

 発電所での評価は、全ストリングを対象とした出力測定とともに、太陽光発電所全体の簡易評価(例えば、架台や接続箱などの検査)を行う。これらの現状評価の結果から太陽光パネルのランク付けを行い、保険条件に反映させる。高ランクの試験結果が得られた場合、保険条件が発電事業者にとって有利となる。