図1 Mercedes-AMG社CEOのTobias Moers氏
図1 Mercedes-AMG社CEOのTobias Moers氏
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 「販売台数は3年連続で前年比40%超を記録した。年間10万台に手が届きそうだ」——。こう胸を張るのは、ドイツMercedes-AMG社CEO(最高経営責任者)のTobias Moers氏である(図1)。

 同社はドイツDaimler社の「Mercedes-Benz」ブランドの傘下に身を置き、「究極のハイパフォーマンス」を標榜する高性能車部門だ。2016年の年間販売台数は9万9235台(関連記事1)。2013年と比べると、その台数は実に3倍になった。

 2017年1月の段階で50車種をラインアップするMercedes-AMG社だが、その軸足は大排気量のガソリンエンジン車にある(図2、3)。

 一方、自動車業界を見渡すと、「電動化」や「自動運転」といった話題が目立つ。Daimler社自身も、電気自動車(EV)向けの新ブランド「EQ」を立ち上げ、2025年までに10車種のEVを投入する計画である(関連記事2)。

図2 現行のラインアップ
図2 現行のラインアップ
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図3 Mercedes-AMG社の心臓部であるエンジン
図3 Mercedes-AMG社の心臓部であるエンジン
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 「将来技術に関して我々は、『やらない』『できない』という考えは持たないようにしている」。Moers氏に次世代車両に関する開発方針を聞くと、こんな言葉が返ってきた。