北側に下っていく斜面に設置
北側に下っていく斜面に設置
南側から(上)、北東側から(下)の空撮画像(出所:戸田建設)
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太陽光パネルの配置図
太陽光パネルの配置図
(出所:戸田建設)
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 戸田建設は1月21日、宮崎県宮崎市に建設した、出力約4.3MW(4276.86kW)のメガソーラー(大規模太陽光発電所)「宮崎国富メガソーラー発電所」が竣工したと発表した。同日、竣工式を開催した。

 NECキャピタルソリューション(東京都港区)の100%子会社である、リニューアブル・エナジー・マネジメントと共同で開発した。発電事業者は、両社が出資して設立したSPC(特定目的会社)である、宮崎国富メガソーラー発電所となる。

 EPC(設計・調達・施工)サービスは、戸田建設が担当した。

 宮崎市大字吉野にある、山の北側の斜面に設置した。北向きに下っていく斜面は、日射やパネル配置の条件から、太陽光発電に適さないとされる。今回、敷地を4段階の高さに造成、整地することで、日射の条件を改善し、太陽光パネルを並べた。

 太陽光パネルの配置は、長崎県長崎市の山あいに建設した出力約13.2MWの「長崎田手原メガソーラー発電所」(メガソーラー探訪の関連記事)の設計時に開発した「パネル配置プログラム」を使い、後ろの列の太陽光パネルに影がかからないように、最適な配置としたとする。

 敷地面積は約9万3400m2で、出力255W/枚の太陽光パネルを1万6772枚並べた。買取価格は36円/kWh(税抜き)となっている。

 太陽光パネルはハンファQセルズ製、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。

 今回の稼働によって、戸田建設が発電事業者となるメガソーラーは、九州で3件、東北で1件の合計4件、合計出力21.6MWとなった。

 戸田建設の開発する太陽光発電所は、今回の宮崎の案件で終了という。現在は、浮体式洋上風力発電を中心とした、太陽光発電以外の再生可能エネルギーに取り組んでおり、新たな事業の柱としていくとしている。