Abiertoシリーズを利用した医療情報の統合・共有イメージ
Abiertoシリーズを利用した医療情報の統合・共有イメージ
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 キヤノンメディカルシステムズは2018年1月16日、マルチベンダー環境下で医療情報を収集・統合・解析・可視化する医療情報ソリューション「Abierto(アビエルト)シリーズ」の販売を、大規模・中規模病院やグループ病院向けに開始した。患者中心の医療情報を効率的に統合・共有することにより、医療業務の効率化を狙う。将来的には地域包括ケアシステムを視野に入れた患者中心の医療の実現を支援する。

 Abiertoシリーズでは、医療データを共有・統合する医療情報統合管理システム「Abierto VNA」と、蓄積したデータを表示・利活用する医療情報統合ビューア「Abierto Cockpit」を提供する。データの蓄積・統合・整備・分析を行うプラットフォームには、インターシステムズの「InterSystems HealthShare」を採用している。

 Abierto VNAは、オープンな環境で柔軟なシステム化ができるプラットフォーム。高度なデータフローの自動制御により既存のPACSビューアで画像参照が行え、既設システムを一層有効に活用できる。完全なオープン・アーキテクチャーに基づいており、ユーザーの都合に合わせ柔軟なデータ統合プラットフォームの導入計画が立てられることが特徴である。

 Abierto Cockpitは、従来一覧が難しかった画像や検査結果などの部門情報、電子カルテ情報などあらゆる情報を融合し、モバイル端末で院内のどこからでも素早いアクセス可能にする。

 2018年1月に社名変更したキヤノンメディカルシステムズ(関連記事)。同社は、モダリティベンダーとしての強みを生かしながら、画像情報だけでなく、あらゆる医療情報を活用して、ITに基づくイノベーションで医療に貢献する「Medical Informatics」の取り組みを行っている。Abiertoシリーズは、その構想を実現するための新たなソリューションとして位置付けられている。