米GE Healthcare社は2018年1月8日(米国時間)、デジタル診断支援ソリューションの共同開発・共同販売を行うため、ロシュ社と長期にわたる戦略的パートナーシップを締結した。がん治療と救命救急医療における患者それぞれに対する個別化治療の選択肢を改善、加速する製品を主眼に置き共同開発を推進する。

 両社は、高度アナリティクスを活用して臨床判断を支援するワークフローソリューションとアプリケーションを提供するための、デジタル診断プラットフォームの開発を目指す。同プラットフォームは生体内外の情報、患者の記録、医療上のベストプラクティス、リアルタイムモニタリング、最新の研究結果などをシームレスに統合・分析することを可能にする。これにより、医師が患者に適した治療や質の高いケアを提供するための包括的な意思決定を行えるようにする。

 例えば、複数の専門医からなるがん治療チームでは、がん患者のそれぞれのステージの治療判断において、レビュー、協働、調整を行うための包括的データダッシュボードを提供。救命救急医療では、患者の通う病院のモニター装置で収集するデータがバイオマーカー、細胞病理、遺伝子情報やシーケンシングデータなどと統合され、医師が重篤な合併症の発生を特定、あるいは予測することを支援する。