帝国データバンクは1月9日、2018年の太陽光発電関連企業の倒産件数は95件となり、調査を開始した2006年以降で最多だったと発表した。2017年の88件から8.0%増となり、5年連続で前の年に比べて増加した。一方、負債総額は240億1300円で、前年比20.6%の減少だった。

倒産件数と負債総額の推移
倒産件数と負債総額の推移
(出所:帝国データバンク)
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 倒産態様別では「破産」が88件、「特別清算」が3件、「民事再生法」が4件。地域別では「関東」が33件、「中部」が22件、「近畿」が17件、「九州」が9件、「東北」が8件、「北海道」と「中国」が各2件、「北陸」と「四国」が各1件となり、前年と比べて中部地方が増加した。

 2006年以降の負債額上位20社のうち2018年の倒産企業は、7位に「かぶちゃんメガソーラー株式会社」(長野県飯田市、破産、負債28億5200万円)、16位に「Quantum Japan株式会社」(東京都中央区、破産、負債14億5400万円)、20位に「瀬下建設工業株式会社」(秋田市、民事再生法、負債12億1300万円)の3社が入った。

負債額上位20社
負債額上位20社
(出所:帝国データバンク)
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 帝国データバンクによると、政府は固定価格買取制度(FIT)について2012~2014年度の未稼働案件の買取価格減額や入札制度の導入などの見直しを進めており、太陽光発電関連企業は今後さらに採算を確保しにくくなる可能性が高いとしている。