Model 3の価格は、Tesla社の現在の主力車の半額程度。EVの部品コストの中で最大となる電池を、巨大工場で大規模に量産することでコストダウンを実現する。

 Tesla社はギガファクトリーで、電池に加えて、EVのDrive Unit(駆動ユニット)、モーターなどの部品も生産することを決めた。当初はギガファクトリーで「電池のみを生産する計画だったが、電池の生産ラインを工夫することでより狭い面積に生産設備を配置することが可能になった」(同幹部)という。

 こうした工夫で余分なスペースが生まれ、そこを使って他の製品を生産することが可能になる。現時点のギガファクトリーの敷地面積は17.6万m2超、延べ床面積は45.5万m2で、工場全体が完成した際の30%弱に過ぎない。将来的に電池をフル生産するようになっても、電池以外を生産するために必要な十分なスペースが確保できるメドがついた。

 現時点でTesla社はModel 3を含むEVの完成車を米カリフォルニア州のフリーモント工場で生産する予定だ。2018年までにTesla社が計画する年間50万台のEV生産は、フリーモント工場で十分対応可能とみられる。