米NECエナジーソリューションズ(NEC Energy Solutions:NEC ES)社は1月8日、合計50MWの定置型蓄電池を英国で完成、稼働を開始したと発表した。

 同蓄電池は、英国南東部のケント州グラッセンベリー(Glassenbury)の40MWとイングランド北西部(英中西部)のカンブリア州クリーター(Cleator)の10MWで構成している。英国の電力網に接続されている定置型蓄電池として最大という。

 同社は蓄電池システムのEPC(設計・調達・施工)とO&M(運営・保守)に加え、高速周波数応答(EFR)サービスを提供する契約を英VLCエナジー社と2017年2月に締結していた(関連記事1)。

 VLCエナジー社は、大手送電事業者の英ナショナルグリッド(National Grid)社と系統安定化サービスを提供する契約を締結している。

 定置型蓄電池によるEFRは、NEC ESの「AEROS」制御システムのソフトウエアを使って自動で行われる。この自動運用モードは、英国の電力網における周波数応答サービスに向けて同社が開発したものという。EFR契約の要件を満たすため、同社は10年間の保証も提供する。

 NEC ES社はスイスでも同国で最大規模の定置型蓄電池を2017年9月に受注している(関連記事2)。