太陽光パネル大手の中国GCL System Integration Technology(GCL-SI)社は1月6日、ベトナムの太陽電池メーカーであるVina Cell Technology社に出資し、最大で年間600MWの生産能力を確保したと発表した。

 GCL-SI社は太陽電池の製造装置を提供し、Vina Cell Technology社は工場や関連施設と経験豊富な経営陣を提供するとしている。

 今回の契約によると、Vina Cell Technology社の年間製造能力600MWのうち330MWがGCL-SI社向けに振り向けられる。この製造能力には、Vina社が持つ「PERC」(Passivated Emitter and Rear Cell:裏面不動態型セル)製造施設の独占使用権も含まれているという。

 さらに、GCL-SI社は事前にVina社に告知することで、残りの270MWの年間製造能力も確保できるとしている。

 したがって、今回の提携はGCL-SI社にとって最適のアウトソーシング戦略であり、供給能力の実質的な増強が見込めるため、中国内外の市場で迅速な事業拡大が可能になるとしている。

 GCL-SI社の経営陣は、今回の出資を米国と欧州の市場に参入するための戦略としている。同社は最近、Liイオン蓄電池システムと組み合わせた豪州市場のシェア獲得や、タイにおけるEnmax社とのメガソーラー(大規模太陽光発電所)開発プロジェクト推進など、グローバル市場での提携や事業展開を加速している(関連記事)。