リアスの森バイオマスパワープラント
リアスの森バイオマスパワープラント
(出所:気仙沼地域エネルギー開発)
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 東京都の目黒区は、2018年4月からバイオマス発電由来のFIT電気を購入する。友好都市である宮城県気仙沼市の復興支援および再生可能エネルギーの活用促進を目的に、気仙沼地域エネルギー開発(気仙沼市)が発電した電力を、みやまスマートエネルギー(福岡県みやま市)経由で調達する。

 購入した電気は、田道ふれあい館、駒場小学校、東山中学校のほか、30施設に供給する。電力需要量は260万kWh(2015年度実績)。田道ふれあい館は、気仙沼市と縁のあるさんま祭の会場。また、駒場小学校と東山中学校では自然宿泊体験教室を実施している。

 気仙沼地域エネルギー開発のバイオマス発電施設「リアスの森バイオマスパワープラント」は、気仙沼の森林から出る間伐材を年間8000t使用し、発電出力は800kW。燃料は木質チップで、混焼率は98%(残り2%はエンジン着火用の軽油)。地元の間伐材を活用することで、地元林業の維持および地域活性化に貢献するとしている。

 また、みやまスマートエネルギーは自治体による事業会社で、家庭などの低圧電力売買(太陽光余剰電力買い取り、電力小売り)を主な目的として設立された。自治体、地域金融機関、民間のノウハウを活用した地方創生のモデルケースとして分散型・自立エネルギーシステムの構築を目指している。