国立がん研究センターは2016年1月7日、同センター内のがん予防・検診研究センターを「社会と健康研究センター」へ改称すると発表した(プレスリリース)。「社会と健康という大きな枠組みの中で、予防と検診、がん患者・サバイバーシップ支援、医療経済までの関連研究を集約、強化する組織改編」(国がん)という。

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 がんは多因子疾患であり、生活習慣や遺伝的背景のほか「心理社会的要因、胎児・成育時の環境、糖尿病など他の病態の関与なども近年の研究で示されている」(国がん)。「社会と健康研究センター」では、こうしたがんの多面性や社会変化を踏まえた研究を促進し、国民の生活の質向上と健康の維持・増進に資することを目指すという。

 組織変更の主な内容は以下の通り。(1)がん予防・検診研究センターを「社会と健康研究センター」に改称し研究範囲を拡大、(2)がん対策情報センターの情報提供機能への特化と部署名改称、および「がん登録センター」の開設、がん統計研究部の同センターへの移行、(3)中央病院に共通部門として「検診センター」を開設し、がん予防・検診研究センターで行っていた検診を移行。