SX-ECAシリーズはシリコーンゴムへの接着性と高い柔軟性を示す(写真:セメダイン)
SX-ECAシリーズはシリコーンゴムへの接着性と高い柔軟性を示す(写真:セメダイン)
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衣装生地のしなやかさを損なわずに回路形成とLED実装ができたという(写真:セメダイン)
衣装生地のしなやかさを損なわずに回路形成とLED実装ができたという(写真:セメダイン)
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「着るデバイス」を着用した様子。衣装デザイン:OLGA(エトヴァス・ボネゲ)、衣装製作:AgIC、出演:藤間蘭翔、照明デザイン:田子學(MTDO)(写真:セメダイン)
「着るデバイス」を着用した様子。衣装デザイン:OLGA(エトヴァス・ボネゲ)、衣装製作:AgIC、出演:藤間蘭翔、照明デザイン:田子學(MTDO)(写真:セメダイン)
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 セメダインは、低温硬化形のペースト「セメダイン SX-ECA」を用いて衣装型のウエアラブルデバイスを試作した。例えば、衣類やベルト、シューズ、帽子、カバン、手帳などにデバイスを実装できるようになるという。医療・介護やスポーツ、ヘルスケアなどの分野に向けて展開していく予定である。

 試作に使ったセメダイン SX-ECAは、布に回路形成やチップ実装が可能な導電性ペースト。布に容易に導電性を付与でき、かつ布への接着・追従性に優れているという。同社は服飾デザイナーや製作協力者と共に、テキスタイルに直接回路形成し、直接LEDチップを多数実装した「着るセメダイン」をデザイン、製作した。

 SX-ECAシリーズの強みは、湿気で硬化するため、室温程度の環境温度下でも十分な導電性が発現する点。硬化後も柔軟性に優れ、各種素材の変形に追従する。同社が培ってきた接着技術により、さまざまな素材への接着性にも優れている。シリコーンゴム、布、紙、各種フィルムにも直接回路形成できる。ペーストは液状のため、ディスペンス、印刷などで簡単に回路形成、部品接続が可能という。

 同社は今後、SX-ECAシリーズによる各素材への回路形成方法や接続方法のノウハウを蓄積していくという。2016年1月13~15日に東京ビッグサイトで開催される「第2回ウェアラブルEXPO」において、試作した衣装を展示し、製作過程のビデオを公開する予定である。