米Analog Devices社(ADI)は2015年8月に、チョッピング技術の欠点を克服した低雑音オペアンプIC「ADA4522-2」を発売した。チョッピング技術は、入力オフセット電圧とその温度ドリフトの両方をほぼゼロに抑えた「ゼロドリフトアンプ」の実現に欠かせないものだ。スイッチング素子をオン/オフさせてアナログ入力信号を変調することで、入力オフセット電圧とその温度ドリフトを極めて低く抑える。非常に有効な技術だが、欠点が存在する。それは、スイッチング動作に伴って高周波雑音であるグリッチが発生してしまうことだ。ADA4522-2では、この欠点を克服した。設計/開発を担当したのは、楠田義憲氏だ。同氏に、開発の経緯や欠点克服の過程などを聞いた。
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