「メガソーラービジネス」に公開した記事の閲覧数ランキングから、2015年を振り返る。ランキングは2015年12月22日時点のもので、2015年以前に公開した記事は除いて紹介する。
第1位は、9月に起きた鬼怒川の氾濫と、川岸に隣接する太陽光発電所に関する記事だった。鬼怒川の氾濫では、水が川岸を越える「越水」が起きた地点の一つが、複数の太陽光発電所が隣接する場所だった。太陽光発電設備が広範に被害を受け、社会的な関心を集めた。
この越水地点の川岸には人工堤防がなく、自然堤防の役割を担っていた丘陵部が、太陽光発電所の施工時に削られていたことが明らかになり、用地の選択や施工の是非が問われた。第1位の記事のほか、丘陵部の掘削の問題を中心に報じた記事が、閲覧数ランキング上位に入った。
- 鬼怒川の氾濫で太陽光設備が浸水、建設時の工事に問題視も(1位)
- 架台が分解しなかった低圧、脆弱だった高圧の差はどこに(6位)
- 「発電事業者のリテラシー不足を懸念」、太陽光発電協会・亀田事務局長(27位)
- 「掘削なくても、自然堤防を越えていた」、国土交通省・関東地方整備局(31位)
- 鬼怒川沿いの自然堤防の掘削で、国交省が経緯を公表(46位)
鬼怒川沿いの件だけでなく、自然災害による被害や、発電設備の不具合、その対策などを報じた記事は多く読まれた。太陽光発電事業者には、安全に20年間の発電事業を継続できるのはもちろん、近隣の住民や周囲の地域の安全などにも、十分に配慮した計画の立案が求められる。
- 「消防士の死亡例も」、発電が止まらず、燃え続ける太陽光パネル(12位)
- カエルが黒焦げになり、発電が止まる(15位)
- 大雪の教訓で耐久性を高めた、標高660mの群馬県昭和村のメガソーラー(25位)
- 太陽光発電システムが突風で飛ばされ、自動車に衝突したら?(37位)