大阪本社で記者会見する取締役社長の津賀一宏氏
大阪本社で記者会見する取締役社長の津賀一宏氏。
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 パナソニックは、冷凍・冷蔵ショーケースメーカーの米Hussmann社を買収すると発表した(ニュースリリース)。Hussmann社の親会社である米Hussmann Parent社の全株式を、パナソニックの米国子会社を通じて取得する。取得金額は15億4500万米ドル(日本円で約1854億円)で、買収完了は2016年4月1日を予定している。経営陣はそのまま留任し、Hussmannブランドも継承する。2015年12月21日に、Hussmann Parent社および同社の株主代表であるClayton,Dubilier & Rice社と契約を締結した。

 パナソニックは、食品流通事業で2018年に3000億円の売上高を目指しており、今回の買収はその中核商品である業務用の冷蔵・冷凍ショーケース事業の強化を図る狙いがある。パナソニック代表取締役社長の津賀一宏氏は「米国で強いHussmannを買収することで、食品流通事業を飛躍的に増大させる」と意欲を語った。

 今後、両社の技術・商材を組み合わせて業務用冷蔵・冷凍ショーケースの商品力を強化するとともに、パナソニックが得意とするIoT技術を使った遠隔監視、遠隔制御技術の展開、商品や拠点の相互活用を図る。加えて、レストランなどの食品スーパー以外の顧客の開拓やパナソニック商品の北米での展開にも力を入れるとしている。