市庁舎に設置した50kWの太陽光パネル
市庁舎に設置した50kWの太陽光パネル
(出所:羽村市)
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蓄電池を内蔵した急速充電器 
蓄電池を内蔵した急速充電器 
(出所:羽村市)
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 東京都羽村市で12月7日、太陽光発電の電力を電気バスに充電して運行することで、CO2排出ゼロの交通システムを目指すプロジェクトの稼働開始式が開催された。市役所の屋上に出力約50kWの太陽光パネルを設置し、発電した電力を蓄電池に貯め、急速充電器に電力を供給する。

 プロジェクト名は、「All Zero Emission Mobile System(CO2排出量ゼロの交通システム)」を略し、「AZEMS(エイゼムス)」と名付けた。同市では、もともとコミュニティバスである「電気バスはむらん」を運行しており、同バス用の急速充電器を導入していた。AZEMSプロジェクトでは、新たに一般電気自動車(EV)用の急速充電器も新設し、太陽光の電力を、既設充電器と合わせた2基の充電器に供給する。

 市庁舎の屋上の設置した50kWの太陽光パネルで発電した電力は、蓄電池を内蔵した2基の急速充電器と、庁舎に設置した定置型蓄電池に供給され、電池に貯める。余剰分は市庁舎の電気設備にも使われる。蓄電池の容量は、市庁舎の定置型蓄電池は16kWh、電気バス用の急速充電器は24kWh、一般EV用急速充電器は12kWhとなっている。

 市庁舎に設置した蓄電池は、日常的にピーク需要の削減に活用したり、災害時には非常用電源としての利用も想定している。