実証事業のイメージ 
実証事業のイメージ 
(出所:上里町)
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緊急時の電源確保のイメージ 
緊急時の電源確保のイメージ 
(出所:上里町超小型モビリティ利活用推進協議会)
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 埼玉県上里町は11月30日、太陽光発電で充電した超小型電気自動車(EV)を町民が活用する「上里町超小型モビリティ実証実験」の発車式典を開催した。太陽光発電設備のある一般家庭を主な対象として超小型EVを2週間単位で貸し出す。

 二人乗りの超小型EV「こむぎっちカー」6台を活用する。こむぎっちカーは全長2230×全幅1210×高さ1520㎜で、鉛電池とインホイールモーターを搭載する。HTM-Japan(埼玉県上里町)が製品化した。

 実証期間は、2015年11月30日~2016年2月29日。貸し出し期間は2週間単位で、延長も可能。高齢者、子育て世代、農業従事者などに、超小型EVを街乗り用として活用してもらう。

 加えて、太陽光発電の電力を非常用電源に活用する実証も予定する。EVの蓄電器は着脱可能になっており、太陽光で充電した後、取り外して非常用電源として使える。避難所の電力を確保する実証実験を「かみさとふれあいまつり」で一般公開する。

 今回の実証プロジェクトは、町内のベンチャー企業、学識経験者、行政で構成する「上里町超小型モビリティ利活用推進協議会」が企画したもの。国土交通省の「超小型モビリティ認定制度」に認定されている。

 実証実験を通じて、モビリティの仕様の改善点、交通インフラ上の問題点を検証しつつ、低炭素で安全な新たな移動手段を生かした町づくり、地方創生、自立支援の可能性などを探る。