日本オラクルは2015年11月25日、プレス向けの「Java最新動向に関する説明会」を開催して、2015年10月25日~29日に米サンフランシスコで開催されたJava開発者会議「JavaOne San Francisco 2015」の概要、IoT(Internet of Things)向けの組み込みJavaの動向を発表した。

クラウド・テクノロジー事業統括Fusion Middleware事業統括本部ビジネス推進本部シニアマネージャーの伊藤敬氏
クラウド・テクノロジー事業統括Fusion Middleware事業統括本部ビジネス推進本部シニアマネージャーの伊藤敬氏
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 JavaOne San Francisco 2015の概要は、同社クラウド・テクノロジー事業統括Fusion Middleware事業統括本部ビジネス推進本部シニアマネージャーの伊藤敬氏が報告した。伊藤氏によると、Java誕生20周年の節目となった今年のJavaOneでは、開発と運用の一体化を意味する「DevOps」が大きな注目を集めたという。

 全450セッションのうち107セッションがDevOpsに関連するテーマを扱い、そこではDevOpsで必要となるCI(Continuous Integration:継続的インテグレーション)やCD(Continuous Delivery:継続的デリバリー)を支援する自動化ツール、ユーザー、ベンダー、コンサルタントの実践事例が発表された。取り上げられたツールは、プロジェクト管理ツール「Maven」、バージョン管理ツール「Git」、ビルドやテストを自動化するインテグレーションツール「Jenkins」、それにアプリケーションの実行に必要なファイルを仮想環境のソフトウエアコンテナ内に展開する「Docker」など。「DevOps関連のセッションは、そのほとんどが満席に近い盛況だった」(伊藤氏)。

 JavaOneでは、Javaのロードマップも紹介された。Java SE(Standard Edition)の次期バージョンである「Java SE 9」は2016年9月22日の提供開始を予定しており、肥大化したプログラム構造をシンプルに記述するための新機能「Module」(開発コード名「Project Jigsaw」)が導入される。エンタープライズ向けのJava EE(Enterprise Edition)の次期バージョンである「Java EE 8」は、2017年上半期に提供を開始する。