中古パネルを活用した例 
中古パネルを活用した例 
(出所:ネクストエナジー・アンド・リソース)
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 再生可能エネルギー関連の事業を展開するネクストエナジー・アンド・リソース(長野県駒ヶ根市)は11月20日、中古の太陽光パネルだけを使用した太陽光発電所を建設すると発表した。2018年までに国内に累計5MW設置することを目指す。

 同社は2005年から、中古パネルのリユース(再使用)事業を手掛けている。これまでに数万枚を超える中古パネルの検査・評価実績を持つという。前年度に買い取った中古パネルの枚数は5000枚を超え、今年度も引き続き積極的に買い取りを継続している。

 固定価格買取制度(FIT)の買取価格が低下してきたことに伴い、太陽光発電設備の導入コストを抑えるニーズがいっそう高まっている。同社では、今後、低コストの中古パネルの需要が増えていくと見ている。今回、発表した中古パネルによる5MW分の太陽光発電所は、実証試験も兼ね、自社で所有する。

 中古パネルによる太陽光発電所を率先して建設することで、発電事業者や金融・保険会社が、中古パネルの耐久年数や発電性能などの信頼性を評価しやすくする狙いがある。また、ネクストエナジーにとっては、中古パネルのO&M(運営・保守)サービス、評価・検査などの技術を蓄積できる。

 同社では、2015年6月に、長野県駒ヶ根市の本社敷地内に出力50kWの発電所を竣工した。同発電所には施工不良や自然災害の影響で使用を断念したパネルが設置されている。年内には、さらに同市内で中古パネルを採用した300kWの発電所を着工する。