東芝三菱電機産業システム(TMEIC)の大容量Liイオン蓄電池システム(TMBCS)
東芝三菱電機産業システム(TMEIC)の大容量Liイオン蓄電池システム(TMBCS)
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 電源盤や電源装置などを製造する三友エレクトリック(滋賀県米原市)は、米原市の本社工場の敷地内に今春、350kWの太陽光発電設備を設置したのに続き、大容量のLiイオン蓄電池システムを導入し、設置工事を始めたと発表した。蓄電池の容量は200kWhで、年内に稼働し、電力需要のピークカットなどに使う予定。

 また、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)は11月19日、三友エレクトリックから大容量Liイオン蓄電池システム(TMBCS)を受注したと公表した。TMBCSは、電力変換効率98.5%(充放電平均)と業界最高レベルのほか、全電池セルのリアルタイムデータや電池特性を基に充放電制御することで、安全性・信頼性を高め、長寿命化したのが特徴という。系統連系保護や単独運転検出の機能も装備している。

 三友エレクトリックでは、電気設備の試験などで一時的に大電流を使うことがあり、エアコンと併用する夏場など、需要ピークが契約電力量を超える恐れがあった。蓄電池を放電することで、ピークカットに活用するほか、電力単価の安い深夜電力を充電し、日中に活用することによる電気代の節約にも取り組む。

 同蓄電システムは、2014 年度補正予算である「定置用リチウムイオン蓄電池導入支援事業費補助金」を活用した。

 先行して導入した太陽光発電設備については、太陽光パネルは三菱電機製、パワーコンディショナー(PCS)はTMEIC製を採用した。三友エレクトリックでは、現在、太陽光の発電電力の全量を売電しているが、将来的に売電価格が低下した場合、蓄電池に充電して自家消費することも視野に入れている。

 TMEICは、これまでに1MWhのLiイオン蓄電池システムの販売実績がある。今後、需要拡大を見込んでおり、2017年度までに100MWhに拡大する目標を掲げている。