米国の電力会社であるFlorida Power & Light(FPL)社は11月12日、米国のカーレース場である「デイトナ国際スピードウェイ(Daytona International Speedway)」に設置中の太陽光発電システムの施工状況を公開した。2016年1月に設置が完了する予定。
合計出力2.1MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)で、米国のプロスポーツ会場に設置した太陽光発電設備としては、上位5位に入る規模になる。
デイトナ国際スピードウェイは、「World Center of Racing」と称されている。4億米ドルを投じる再開発事業の一環として、太陽光発電システムを建設している。
太陽光発電システムは、「FPL Solar Pavilion」、「FPL Solar Patio」などと称し、観客や駐車エリアなど3カ所(Midway、Sprint FANZONE、Lot 10 parking area)に合計7000枚以上の太陽光パネルを設置する。
FPL Solar PavilionとFPL Solar Patioは、いずれも日除けのような構造(canopy-like structure)で、観客にとって日陰を提供する場所となる。
3カ所の太陽光発電システム付きの構造物の重量は、合計900tに達する。この重量は、全米自動車競争協会(NASCAR)のレースで使われる「ストックカー」500台以上分に相当する。
デイトナ国際スピードウェイでは、会場施設の近代化や、観客への新たな体験の提供などを目的に導入したとしている。
カーレースでは、化石燃料を多く使う。デイトナ国際スピードウェイによると、今回の太陽光発電システムの導入によって、年間2200t以上の二酸化炭素(CO2)の排出削減につながる。この量は、デイトナ国際スピードウェイを、一般車が200万周以上走った時の排出量に相当するという。
年間発電量は、フロリダ州の一般家庭約400世帯分の消費電力に相当する量を見込んでいる。