ベルギー・ルーベン市にあるimec 
ベルギー・ルーベン市にあるimec 
(出所:imec)
[画像のクリックで拡大表示]

 カネカは11月9日、ベルギーの研究機関であるimecと、太陽電池を含めた包括的な研究協力に関する契約を締結したと発表した。次世代型太陽電池の研究に加え、医療機器などのライフサイエンス分野とフィルムエレクトロニクス分野などで新しい研究・開発のシーズを探索し、各種研究プロジェクトを立ち上げることを目指す。

 imecは1984年、ルーベン市にベルギー・フランダース政府により設立された。次世代半導体、太陽光発電に関する先端的な研究開発で知られる。2014年現在、2200人が在籍する。

 カネカは、2009年にimecに「カネカ太陽電池研究室」を設立して以来、6年間、imecの太陽電池研究者との技術交流を通じつつ、imecの持つシリコン型太陽電池の研究施設を活用し、革新的な太陽電池セルの研究を進めてきた。2015年9月には、銅電極を用いた両面コンタクト型太陽電池の実用セルサイズで変換効率25.1%(5インチ角サイズ)を達成するなどの成果を上げている(関連記事)。

 共同研究に関する包括的な契約は9月1日に締結した。今後、3年間で各種の研究プロジェクトを速やかに開始する予定という。