売電シミュレーションの例
売電シミュレーションの例
(出所:エーオンジャパン)
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 米保険仲介大手エーオングループの日本法人エーオンジャパン(東京都千代田区)は、第三者認証機関であるテュフ ラインランド ジャパン(横浜市)と共同で、パネルの製品・出力保証をバックアップする新しい保険スキームを開発し、2015年10月から本格展開すると発表した。プロジェクトファイナンスによる太陽光事業が対象。日本で認可を受けている損害保険会社による引き受けを予定している。

 新開発した保険商品は、まず、使用する太陽光パネルの長期信頼性を明確化するテクニカルデューデリジェンスを実施し、それによって欠陥リスクを最小化した上で、パネルメーカーが倒産した場合、保険でカバーする、という二段構えで構成する。

 テクニカルデューデリジェンスは4段階で実施する。まず(1)パネルの調達契約前に製品設計・製造過程と、その妥当性をチェックし、製品の製造ばらつきやリスクを明らかにする。(2)完成品を試験し、初期出力や長期信頼性、安全性を評価することで、リスクを総合的に評価し、その内容に応じて保険条件を決定する。(3)納入する製品の製造時から納品直後までの品質を確認し、事前評価との同等性を確認する。(4)これらにより最小化したリスクを長期間、管理するため、出力と安全性能を定期的に検査する。

 太陽光発電事業者を対象に2015年10月から本格的なサービス提供を開始し、3年後に発電能力で計100万kWの受注を目指すという。