日本などの先進国では縮小傾向に入ったテレビ市場だが、中国では液晶パネル工場が今後3年間で12個も稼働しようとしており、その中心はテレビ向けパネルの工場である(関連記事1関連記事2)。中国の液晶パネルメーカーは増産に積極的だが、セットメーカーはテレビ市場をどう見ているのか。「個人的な見解」と断った上で、「Display Innovation CHINA 2015/Beijing Summit」での講演を終えた中国テレビ大手の海信電器(Hisense Electric)副総経理(Deputy General Manager)の曹建偉(Jianwei Cao)氏が日経エレクトロニクスのインタビュー取材に応じた。

海信電器 副総経理の曹建偉氏
海信電器 副総経理の曹建偉氏
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――テレビ事業における2015年のトピックは何か。

 2015年内に8K液晶テレビを発売する予定だ。

――8Kテレビ市場は立ち上がりそうか。

 市場は立ち上がる。技術的な障害は無い。楽観的に見ている。

――「8Kテレビのコンテンツが無い」と言われているが。

 コンテンツは心配していない。4Kテレビも、コンテンツが無いのに普及しつつある。4Kテレビが登場したことで、2K(フルHD)からの移行が進もうとしている。それが消費者心理だ。