後退時の投影例。光源は、ヘッドライトやテールランプと共用する場合と、専用の場所に設置する場合を三菱電機は想定している。
後退時の投影例。光源は、ヘッドライトやテールランプと共用する場合と、専用の場所に設置する場合を三菱電機は想定している。
[画像のクリックで拡大表示]
さまざまなシーンで意思表示(写真:三菱電機)
さまざまなシーンで意思表示(写真:三菱電機)
[画像のクリックで拡大表示]

 三菱電機は、ヘッドライトやテールランプなど車載の照明を使って路面に動画を投影し、周囲に“意思”を伝える技術を開発した(関連記事「ヘッドライトが革新、車載カメラ連携で知能化」)。2020年にも実用化する。駐車場などで発進する際、停車中にドアを開ける際、後退する際などに、車両の次の動きを自転車や歩行者、他の自動車などへ視覚的に伝えることで事故を減らす狙い。夜間に多発する事故を減らすことを主な目的とするが、将来的には昼間でも使えるよう改良する。

 同社が今回の技術を開発しているのは、自動運転や電気自動車の普及を見越してのことだ。自動運転車では、運転手は継続的には周囲に注意を払わなくなる。アイコンタクトで歩行者に合図を送るといったことが一般的ではなくなるかもしれない。電気自動車はエンジン車に比べて静かで、歩行者から気づかれないことが増えそうだ。スマートフォンやヘッドフォンをして音楽に夢中になっている歩行者は、なおさら車両に気づきにくい。