法学研究者らが中心となった「ロボット法学会」設立準備研究会が、2015年10月11日に日本科学未来館にて開催された。同会は、『「ロボットをとりまく人間の保護と責任」として法的課題を概観するとともに、「技術・産業発展と施策のあり方」について議論を行う』ことを目的に開催された。今後は、発起人を募り、2016年度中のロボット法学会の設立を目指す。当面は、学際的な様相を呈しそうだ。

 同会の世話人である、慶応義塾大学総合政策学部教授の新保史生氏から、新たな「ロボット法原則」の提言がなされた。1950年に刊行されたアイザック・アシモフの書物の中に出てくる「ロボット工学三原則」がよく知られているが、半世紀以上経った今、これに代わるものは提案されていない。新保氏はこのことに触れ、「同原則はあくまで“思想”であって、“法や規範ではない”」ことを指摘した。そこで提言したのが、以下の「ロボット法 新8原則」(新保試案)だ。

「ロボット法学会」設立準備研究会で提言された「ロボット法 新8原則」(新保試案)の概要
「ロボット法学会」設立準備研究会で提言された「ロボット法 新8原則」(新保試案)の概要
[画像のクリックで拡大表示]