オムロン ヘルスケアと三菱総合研究所は、女子中高生を対象に、痩せすぎのリスクや女性ホルモンと身体の関係を説く出張授業「夢を叶えるための美人レッスン」を実施した（プレスリリース）。三菱総研が総務省から受託した、平成27年度「ICT健康モデル（予防）の確立に向けた退職時健康情報継続管理モデル等に関する実証（被扶養者健康増進支援モデル）」の一環。
2015年9月に始まった同実証では、健保の被扶養者の健診受診率向上と健康増進を支援する民間サービスについて、ビジネスモデルを検討する。今回は、順天堂大学医学部小児科 非常勤助教の本田由佳氏による出張授業「夢を叶えるための美人レッスン」を、豊島区立駒込中学校と西巣鴨中学校、および千葉県立佐倉南高校の女子生徒と授業参観の保護者128名に対して実施した。健診受診率向上に向けて、子どものころから自分の体に関心を持つことの重要性を理解してもらうことが狙いという。
思春期の痩せすぎは危険
授業では、健康で美しい女性になるための基礎的な知識を習得し、日常生活で継続して実践できることを学習目標に設定。思春期の痩せすぎが骨粗鬆症や骨折、筋力不足、出生体重低下の原因になることや、女性ホルモンと身体状態の関係を解説した。
オムロン ヘルスケアの婦人用電子体温計を生徒に配り、基礎体温の測り方を説明した上で、夏休みに計測・記録してもらう試みも実施。その結果は本田氏が分析し、今回の授業の効果とともに「日本思春期学会」などで発表予定である。
女性の「痩せ願望」が招くリスクは、世界的にも認知され始めた。欧州では人目に付くポスターや雑誌の表紙、ファッションショーで、痩せすぎのモデルを使うことを禁ずる法律が定められたり、発行者・主催者が自主規制したりする動きが出ているという。
